OwnersBookで海外型商品の第1号の募集が開始されました。
正直、期待外れで微妙です。
概要
- 投資対象…米国非上場REIT(商業用不動産ローン又は商業用不動産)
- 予定利回り…4.51%
- 予定運用期間…5年2ヶ月
- 最低投資金額…50万円
- 為替リスクあり
- 分配金は米国と日本の二重課税(外国税額控除の適用なし)
米国非上場REITへ投資するスキーム
投資家はFR1合同会社に出資します。
そのFR1合同会社は、米国のLLC(合同会社)の持分を取得します。
このLLCが米国の非上場REITです。
米国のLLCは、シニア担保付ローン、劣後ローン、メザニンローン等を含む商業用不動産ローン、又は商業用不動産に投資します。
これによって、投資家は米国非上場REITからの収益を得ることができるスキームです。
期間は5年2ヶ月!
何と期間は5年2ヶ月です。
為替市況等により延長の可能性もあるとのこと。
運用状況によってとかならわかりますが、「為替市況」によって延長ってなんなんでしょう?
円高になったら延長するとか?
分配は年2回。米国と日本の二重課税!!
分配は年2回、4月から9月、10月から3月を計算期間として、11月末と5月末に行われます。
そして、この案件最大の残念点は、分配金は米国と日本の二重課税であることです。
投資先の不動産ローンや不動産から得られた収益はLLCに帰属します。
LLCはREITのため、その段階では税金はかかりません。
次に、LLCからFR1合同会社へ出資持分に応じて利益が配当されます。
この段階で、米国内で30%の源泉所得税がかかります。
その後、FR1合同会社から投資家へ分配が行われます。
そこでは、日本国内で20.42%の源泉所得税がかかります。
米国での納税者はFR1合同会社、日本国内での納税者は投資家です。
そのため外国税額控除の適用はされず、LLCの収益の55.706%しか投資家の手元には残らないことになります。
米国での30%が余計ですね。
為替リスクをもろに受ける
投資時点では日本円ですが、LLC持分はドル建てのため為替リスクがあります。
そして、分配や償還は日本円で行われますので、為替の影響を投資家がもろに受けることとなります。
分配利回りはたった4.51%
これだけ長い期間、多くの税金を支払い、為替リスクに晒されながら、どれだけの利回りが期待できるのかというと、たった4.51%・・・。
うーん、他にももっと投資商品あるよね。
総括:他に投資しよう!
どうしても分散投資したい!米国非上場REITに投資したい!って人以外は他の投資商品に投資しましょ。
OwnersBookの募集ページでは「ミドルリスク・ミドル・リターン」となっています。
ミドルとリターンの間の「・」が気になります。
あとから「ミドルリターンではありませんよ。」っていう言い訳をするための「・」かなと思います。
僕はこの案件は、ミドルリスク・ローリターンだと思います。
ロードスターキャピタルさん、次回に期待してますよ。(・ω・)