「心築」のいちご(2337)がスポンサーのホテル特化型J-REITです。
そんないちごホテルリート投資法人について紹介します!
Contents
スポンサー・資産運用会社・格付
スポンサー | いちご |
資産運用会社 | いちご投資顧問 |
格付 | なし |
資産運用会社の株主 | 出資比率 |
---|---|
いちご | 100% |
いちごホテルリート投資法人の特徴
いちごホテルリート投資法人は、いちごがスポンサーのホテル特化型J-REIT。
当面は宿泊主体・特化型ホテルに優先的に投資する方針で、ポートフォリオの安定運用が可能となった後、リゾートホテルやフルサービスホテルにも投資するとしています。
スポンサーのいちごグループが有する「心築」という不動産再生機能を活用することで、築古物件のバリューアップを行い、物件の質、収益性の向上を図っていく方針です。
ホテルオペレーターはグリーンズ(6547)を始め、ネストホテルジャパン、ミナシア、ホスピタリティオペレーションズ、いちご子会社の博多ホテルズなどが務めています。
スポンサーのいちごは、ウェアハウジング機能の提供など、外部成長、内部成長ともに本投資法人をサポートする体制です。
セイムボート出資として、いちごが投資口の2.5%を保有しています。
投資方針(ポートフォリオ構築方針)
用途
用途 | 割合 |
---|---|
ホテル | 100% |
ホテル特化型のため、ホテルへ100%投資する方針です。
投資エリア
投資エリアの数値目標は定めていません。
地域分散の効いた、安定性の高いポートフォリオを目指すとしていて、保有物件は北海道から九州まで地域分散が効いたポートフォリオとなっています。
2021年7月31日時点のポートフォリオは、大阪が17.8%、東京が17.3%、中国・四国が17.2%、東海が13.8%、京都が8.6%などとなっています。
資産規模・1口当たりNAV推移
上場からの資産規模と1口当たりNAVの推移は下のグラフのとおりです。
直近10期(5年)の資産規模と1口当たりNAVは下記のとおりです。
決算期 | 資産規模(億円) | 1口当たりNAV(円) | 増減率 |
---|---|---|---|
‘17.1 | 476 | 137,197 | 21.0% |
‘17.7 | 491 | 139,940 | 2.0% |
‘18.1 | 509 | 143,040 | 2.2% |
‘18.7 | 509 | 146,317 | 2.3% |
‘19.1 | 507 | 145,727 | -0.4% |
‘19.7 | 544 | 146,580 | 0.6% |
‘20.1 | 471 | 140,860 | -3.9% |
‘20.7 | 519 | 132,668 | -5.8% |
‘21.1 | 519 | 129,503 | -2.4% |
‘21.7 | 519 | 129,007 | -0.4% |
外部成長戦略に資産規模の拡大をあげていますが、資産規模は依然として小さいままです。
1口当たり分配金・1口当たりFFO推移
上場からの1口当たり分配金と1口当たりFFOの推移は下のグラフのとおりです。
直近10期(5年)の1口当たり分配金と1口当たりFFOは下記のとおりです。
決算期 | 1口当たり分配金(円) | 増減率 | 1口当たりFFO(円) | 増減率 |
---|---|---|---|---|
‘17.1 | 3,137 | 11.0% | 4,275 | 16.2% |
‘17.7 | 3,101 | -1.1% | 4,287 | 0.3% |
‘18.1 | 3,302 | 6.5% | 4,586 | 7.0% |
‘18.7 | 3,352 | 1.5% | 4,671 | 1.9% |
‘19.1 | 5,487 | 63.7% | 4,055 | -13.2% |
‘19.7 | 3,154 | -42.5% | 4,496 | 10.9% |
‘20.1 | 8,356 | 164.9% | 2,129 | -52.6% |
‘20.7 | 670 | -92.0% | 2,009 | -5.6% |
‘21.1 | 823 | 22.8% | 2,162 | 7.6% |
‘21.7 | 1,055 | 28.2% | 2,418 | 11.8% |
‘22.1(予) | 724 | – | ||
‘21.7(予) | 666 | – |
2019年1月期や2020年1月期は、売却益により分配金が一時的に多くなっています。
また、2020年7月期以降は新型コロナウイルスの影響により、分配金は大きく落ち込んでしまっています。
公募増資(PO)・第三者割当増資履歴
利益のほとんどを分配するJ-REITにとって、増資は成長するための重要なエンジンになります。
上場からの公募増資、第三者割当増資の履歴は下記のとおりです。
2017年1月期に上場後初の公募増資を行い、172億円を調達して、借入金とあわせて272億円で10物件を取得しています。
それを最後に、これまで公募増資はありません。
沿革
2015年7月 | いちごホテルリート投資法人設立 |
2015年11月 | 東京証券取引所に上場 |
投資主優待制度
Jリーグ試合チケット
1月31日、7月31日に1口以上保有で、Jリーグの試合チケットが貰える抽選に応募できます。
いちご(2337)、いちごオフィスリート投資法人(8975)、いちごグリーンインフラ投資法人(9282)と合同の株主・投資主優待です。
詳細はいちごホテルリート投資法人のHPをご覧ください。
宿泊代金割引
新型コロナの拡大により多大な影響を受けているホテル業界への支援を目的として、2021年1月期から新たに導入されました。
1月期末時点の投資主名簿に記載された投資主を対象に、対象ホテルに特別優待料金で宿泊可能です。
詳細は下記のいちごホテルリート投資法人HPをご覧ください。
「投資主優待制度(宿泊代金割引)導入のお知らせ」|いちごホテルリート投資法人HP
「投資主優待制度(宿泊代金割引)の対象オペレーター追加のお知らせ」|いちごホテルリート投資法人HP
いちごホテルリート投資法人のまとめ
- 「心築」を主力とする不動産会社、いちごがスポンサーのホテル特化型J-REIT。
- 北海道から九州まで地域分散が効いたポートフォリオ。
- 資産規模はJ-REIT全体で最下位クラスで、今後の成長に疑問。
- 何より今はコロナの影響が甚大で、オペレーターをいちご子会社へ変更するなど生き残るのに必死。