デベロッパーの森トラストがメインスポンサーのJ-REITです。
そんな森トラストリート投資法人について紹介します!
Contents
スポンサー・資産運用会社・格付
スポンサー | 森トラスト 森トラスト・ホテルズ&リゾーツ |
資産運用会社 | 森トラスト・アセットマネジメント |
格付 | AA / 安定的(JCR) |
資産運用会社の株主 | 出資比率 |
---|---|
森トラスト | 95% |
森トラスト・ホテルズ&リゾーツ | 5% |
森トラストリート投資法人の特徴
森トラストリート投資法人は、森トラストがメインスポンサー、その子会社の森トラスト・ホテルズ&リゾーツがサブスポンサーの総合型J-REIT。
安定的なキャッシュフローを生むオフィスと、成長性が期待できるホテルを中核資産として、東京都心部を中心に全国主要都市に立地する「資産性」及び高いグレードを有するクオリティの高いアセットへ重点投資する方針です。
スポンサーの森トラストは、保有する物件の売却情報の提供やマスターリースなどにより本投資法人をサポートします。
セイムボート出資として、森トラスト・ホールディングスが投資口の29.2%を保有していて、森トラストリート投資法人は森トラスト・ホールディングスの持分法適用関連会社です。
投資方針(ポートフォリオ構築方針)
用途
用途 | 割合 |
---|---|
オフィスビル | 40~80% |
宿泊施設 | 20~55% |
その他(商業施設、住宅) | 0~30% |
オフィスビルに40~80%、宿泊施設に20~55%、その他に10~30%の割合で投資する方針です。
2023年3月1日時点のポートフォリオは、オフィスビルが55.2%、宿泊施設が30.2%、その他が14.5%となっています。
投資エリア
投資エリア(オフィス) | 割合 |
---|---|
東京都心部 | 60%以上 |
都心周辺部・政令指定都市等 | 40%以下 |
東京都心部(千代田区、中央区、港区、品川区、渋谷区、新宿区)に60%以上、都心周辺部・政令指定都市等(首都圏(東京都心部を除く東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)及び政令指定都市等)に40%以下の割合で投資する方針です。
投資エリア(宿泊施設) | 割合 |
---|---|
全国主要都市 | – |
著名な観光地エリア | – |
投資エリアの割合は定めていませんが、全国主要都市(東京23区及び政令指定都市)と著名な観光地エリア(魅力的な文化や観光資源等を有し、既に観光集客力があるか、または将来、観光集客力が見込めるエリア)に投資する方針です。
2023年3月1日時点のポートフォリオは、東京都心部が80.0%、全国主要都市が16%、その他が4.0%となっています。
資産規模・1口当たりNAV推移
上場からの資産規模と1口当たりNAVの推移は下のグラフのとおりです。
直近10期(5年)の資産規模と1口当たりNAVは下記のとおりです。
決算期 | 資産規模(億円) | 1口当たりNAV(円) | 増減率 |
---|---|---|---|
‘16.9 | 3,281 | 135,490 | -0.5% |
‘17.3 | 3,281 | 137,545 | 1.5% |
‘17.9 | 3,159 | 147,523 | 7.3% |
‘18.3 | 3,240 | 146,429 | -0.7% |
‘18.9 | 3,240 | 152,538 | 4.2% |
‘19.3 | 3,240 | 155,349 | 1.8% |
‘19.9 | 3,240 | 162,676 | 4.7% |
‘20.3 | 3,240 | 164,003 | 0.8% |
‘20.9 | 3,240 | 148,741 | -9.3% |
‘21.3 | 3,240 | 149,382 | 0.4% |
1口当たり分配金・1口当たりFFO推移
上場からの1口当たり分配金と1口当たりFFOの推移は下のグラフのとおりです。
直近10期(5年)の1口当たり分配金と1口当たりFFOは下記のとおりです。
決算期 | 1口当たり分配金(円) | 増減率 | 1口当たりFFO(円) | 増減率 |
---|---|---|---|---|
‘16.9 | 3,570 | 1.4% | 4,544 | 1.6% |
‘17.3 | 3,603 | 0.9% | 4,633 | 2.0% |
‘17.9 | 4,964 | 37.8% | 4,250 | -8.3% |
‘18.3 | 3,650 | -26.5% | 4,597 | 8.2% |
‘18.9 | 3,650 | 0.0% | 4,597 | 0.0% |
‘19.3 | 3,666 | 0.4% | 4,627 | 0.7% |
‘19.9 | 3,709 | 1.2% | 4,682 | 1.2% |
‘20.3 | 3,785 | 2.0% | 4,763 | 1.7% |
‘20.9 | 3,832 | 1.2% | 4,823 | 1.3% |
‘21.3 | 3,875 | 1.1% | 4,728 | -2.0% |
‘21.9(予) | 3,392 | – | ||
‘22.3(予) | 3,000 | – |
公募増資(PO)・第三者割当増資履歴
利益のほとんどを分配するJ-REITにとって、増資は成長するための重要なエンジンになります。
上場からの公募増資、第三者割当増資の履歴は下記のとおりです。
約390億円の公募増資を行った2010年9月期には、旗艦物件の東京汐留ビルディングを1,100億円で取得しています。
沿革
2001年10月 | 森トラスト総合リート投資法人設立 |
2004年2月 | 東京証券取引所に上場 |
2023年3月 | 森トラスト・ホテルリート投資法人(3478)を吸収合併 商号を森トラストリート投資法人に変更 |
森トラスト・ホテルリート投資法人(3478)を吸収合併
2022年11月22日、「森トラスト総合リート投資法人と森トラスト・ホテルリート投資法人の合併契約締結に関するお知らせ」が発表されました。
森トラスト総合リート投資法人では、オフィスの大型優良物件の新規取得機会の減少、テナント退去による収益力の低下により今後の成長性に、森トラスト・ホテルリート投資法人では、ホテルの収益変動リスクが顕在化したことにより安定性の確保にそれぞれ課題を抱えていました。
これらの課題を解決すべく、合併によってオフィスの安定性とホテルの成長性を備えた総合型REITとなることを決定しました。
森トラストリート投資法人のまとめ
- 大手デベロッパーの森トラストがメインスポンサーの総合型J-REIT。
- 大規模オフィスとホテルを主体としたポートフォリオ。
- 合併を機に成長していけるか注目。