全国で大江戸温泉物語を展開する大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツがスポンサーのJ-REITです。
そんな大江戸温泉リート投資法人について紹介します!

Contents
スポンサー・資産運用会社・格付
スポンサー | 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ |
資産運用会社 | 大江戸温泉アセットマネジメント |
格付 | なし |
資産運用会社の株主 | 出資比率 |
---|---|
大江戸温泉物語 | 100% |
大江戸温泉リート投資法人の特徴
全国に温泉・温浴施設を展開する大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツがスポンサーのJ-REIT。
独自のビジネスモデルである「大江戸モデル」が導入された温泉・温浴関連施設へ重点投資する方針です。
大江戸温泉リート投資法人によると、これらの施設はシニア層を中心とする幅広い顧客層からの継続的な支持により、安定収益と持続的成長を見込むことができるとしています。
温泉・温浴関連施設を重点対象としながら、リゾート施設、アミューズメントパークなどの余暇活用型施設にも投資する方針で、消費者から支持される「豊かな余暇の過ごし方を提供する施設」=余暇活用型施設に特化したポートフォリオの構築を目指すとしています。
セイムボート出資として、大江戸温泉物語が投資口の3.9%を保有しています。
投資方針(ポートフォリオ構築方針)
用途
用途 | 割合 |
---|---|
温泉・温浴関連施設 | 40~60% |
アコモデーション施設 | 40~60% |
温泉・温浴関連施設に40~60%、賃貸住宅、学生マンション、社員寮、サービスアパートメント、シェアハウス、高齢者施設・住宅等のアコモデーション施設に40~60%の割合で投資する方針です。
2021年5月31日時点のポートフォリオは、温泉・温浴関連施設が100%となっています。

投資エリア
投資エリアの数値目標は定めておらず、温泉・温浴関連施設は全国における主要な観光地、温泉地として認知度の高いエリアを中心に、アコモデーション施設は首都圏、関西圏、中京圏の三大都市圏及び政令指定都市等に投資していく方針です。
2021年5月31日時点のポートフォリオは、東海が31.1%、四国が27.0%、関東が20.0%などとなっています。
資産規模・1口当たりNAV推移
上場からの資産規模と1口当たりNAVの推移は下のグラフのとおりです。

上場からの資産規模と1口当たりNAVは下記のとおりです。
決算期 | 資産規模(億円) | 1口当たりNAV(円) | 増減率 |
---|---|---|---|
‘16.11 | 268 | 94,207 | – |
‘17.5 | 268 | 97,740 | 3.8% |
‘17.11 | 268 | 98,576 | 0.9% |
‘18.5 | 367 | 103,391 | 4.9% |
‘18.11 | 367 | 104,836 | 1.4% |
‘19.5 | 367 | 107,149 | 2.2% |
‘19.11 | 367 | 108,243 | 1.0% |
‘20.5 | 367 | 108,678 | 0.4% |
‘20.11 | 360 | 112,115 | 3.2% |
‘21.5 | 360 | 113,431 | 1.2% |
資産規模はJ-REIT全体で最小クラスです。
大江戸温泉リート投資法人は成長目標を掲げていて、第2ステージ(本格ポートフォリオ構築期間)として「資産規模1,000億円超」と「格付A格取得」を、第3ステージ(中規模REITへの飛躍)として「資産規模1,750~2,200億円」を目指すとしています。
1口当たり分配金・1口当たりFFO推移
上場からの1口当たり分配金と1口当たりFFOの推移は下のグラフのとおりです。
コロナの影響で下落傾向ですが、他のホテルリートに比べて固定賃料の割合が大きいため、下落幅は比較的小さく済んでいます。

上場からの1口当たり分配金と1口当たりFFOは下記のとおりです。
決算期 | 1口当たり分配金(円) | 増減率 | 1口当たりFFO(円) | 増減率 |
---|---|---|---|---|
‘16.11 | 376 | – | 1,119 | – |
‘17.5 | 2,533 | 573.7% | 4,022 | 259.4% |
‘17.11 | 2,392 | -5.6% | 3,903 | -3.0% |
‘18.5 | 2,435 | 1.8% | 4,185 | 7.2% |
‘18.11 | 2,466 | 1.3% | 4,247 | 1.5% |
‘19.5 | 2,390 | -3.1% | 4,195 | -1.2% |
‘19.11 | 2,415 | 1.0% | 4,244 | 1.2% |
‘20.5 | 2,328 | -3.6% | 4,178 | -1.6% |
‘20.11 | 1,996 | -14.3% | 3,803 | -9.0% |
‘21.5 | 1,970 | -1.3% | 3,860 | 1.5% |
‘21.11(予) | 1,810 | – | ||
‘22.5(予) | 1,799 | – |
1口当たり分配金についても目標を掲げており、第2ステージ(本格ポートフォリオ構築期間)に2,500円程度、第3ステージ(中規模REITへの飛躍)2,600~2,800円程度としています。
公募増資(PO)履歴
利益のほとんどを分配するJ-REITにとって、増資は成長するための重要なエンジンになります。
上場からの公募増資の履歴は下記のとおりです。

過去に公募増資を行ったのは1回だけです。
2018年5月期には46億円を調達して、借入金とあわせて98億円で5物件をスポンサーから取得しています。
沿革
2016年3月 | 大江戸温泉リート投資法人設立 |
2016年8月 | 東京証券取引所に上場 |
2022年2月 | スポンサーの親会社がベインキャピタル・グループからローン・スター・ファンドに変更 |
2023年2月 | 運用ガイドラインを変更し、投資対象にアコモデーション施設を追加 |
2022年2月28日、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツの親会社である株式会社BCJ-29の全株式を、ベインキャピタル・グループがローン・スター・ファンドに譲渡しました。
これによって、大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツはアメリカのプライベートエクイティファンドであるローン・スター・ファンドに属することとなりました。
大江戸温泉リート投資法人のまとめ
- J-REITでは珍しい「温泉・温浴関連施設」を主体としたポートフォリオ。
- 資産規模の目標は高く掲げているものの、現状はJ-REITで最小クラス。
- 大江戸温泉物語がJ-REITのスポンサーとして力を発揮できるのか疑問も…。
