僕が保有する大手不動産会社のヒューリック(3003)について紹介します。
これを見ればあなたもヒューリックのファンになるかも!?(・∀・)
※アイキャッチ画像はヒューリックHPより
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ヒューリック(3003)の概要
ヒューリックは1957年3月に旧富士銀行(現みずほ銀行)の店舗管理業務、保険代理店業務等を目的に日本橋興業として設立されました。
創業50周年を迎えるのを機会に、2007年1月に商号をヒューリックに変更しています。
不動産事業、保険事業、ホテル・旅館事業、その他の4つのセグメントで事業を展開しており、営業収益の約9割が不動産事業です。
その不動産事業は不動産賃貸業務、不動産開発・建替業務、アセットマネジメント業務、その他から成っています。
東京23区の駅近を中心に物件を保有・管理する不動産賃貸が営業利益の約半分を占める中核事業で、さらに建替によって物件のクオリティを高めることで安定的な賃料収入を得ています。
※ヒューリック決算説明資料より
三井不動産や三菱地所などの他の大手不動産会社はマンション分譲も手掛けていますし、海外物件への投資も行っています。
しかし、決算資料からわかるように、ヒューリックはそれらを行わない方針でリスクを抑えて「安定」を第一に事業を展開していると言えます。
そんなヒューリック、僕は大好きです(♡´ω`♡)
銘柄選定基準に照らしてみる
僕の銘柄選定基準に照らしてみます。
- 配当(分配)利回り概ね4%以上
- 株式では、過去に大幅な減配をしていないこと(特にリーマンショック時)
配当利回り4%以上か
2023年2月17日時点のヒューリックの株価は1,074円。
1株当たり配当金の予想は46円なので、配当利回りは4.28%です。
配当利回り4%の基準はクリアです。
過去に大幅な減配をしていないか
リーマンショック前後の業績と配当を見てみます。
決算期 | 1株当たり利益(円) | 1株当たり配当(円) | 配当性向(%) |
---|---|---|---|
2006年12月 | 151.42 | 40 | 26.4 |
2007年12月 | 166.26 | 45 (普40、記5) | 27.1 |
2008年12月 | 48.36 | 40 | 82.7 |
2009年12月 | -176.41 | 10 | – |
2010年12月 | 49.15 | 10 | 20.3 |
2011年12月 | -243.62 | 5 | – |
なんと!?超絶減配しているではありませんか!?
リーマンショックがあった2008年12月期は投資有価証券の評価損計上で大幅減益、2009年12月期は開発プロジェクト断念による評価損計上で赤字に転落しています。
2010年12月期は持ち直したかに見えましたが、2011年12月期には保有物件の再評価による多額の減損損失計上等によって再び赤字に転落しました。
実はヒューリックではなく別の会社
上記で紹介した業績の会社、実はヒューリックではありません!
ねこくんのように思った方、説明しますね。
現在のヒューリックに割り当てられている証券コード「3003」は「昭栄」という会社のもので、当時のヒューリックの証券コードは「3265」でした。
上記の業績は証券コード「3003」の「昭栄」の業績です。
2012年7月1日に昭栄(3003)とヒューリック(3265)が、昭栄を吸収合併存続会社、ヒューリックを吸収合併消滅会社とする吸収合併を実施し、合併後の商号をヒューリックとしたことで現在のヒューリック(3003)が誕生しました。
昭栄(3003)の1931年設立という長い業歴から培われた信用を生かす視点から、総資産や純資産、売上、利益でヒューリック(3265)の半分以下の昭栄(3003)が存続する逆さ合併の形となりました。
昭栄は前述の2011年12月期の減損損失等計上によって純資産が大きく減少し、金融機関とのローン契約の財務制限条項のうち、純資産維持条項に抵触することとなり、このままでは単独での企業存続が難しくなる可能性を考慮してヒューリックとの合併に至っています。
ヒューリックは上場してからずっと連続増配!!
では、合併前のヒューリック(3265)から合併後のヒューリック(3003)の業績と配当を見ていきましょう。
合併前のヒューリック(3265)は2008年11月11日に東証一部に上場しました。
2008年9月15日のリーマンショックから2か月足らずでの上場で、想定発行価格564円のところ仮条件は470円から520円、公募価格は下限の470円で決定し、初値は公募割れの425円となっています。
世界的な金融危機直後の不動産会社の上場ですから仕方ないですね。
そんなヒューリック(3265)の当時の利益と配当を見てみましょう。
なお、2007年12月期は上場前の数値で、1株を100株にする株式分割を考慮しています。
また、2007年12月期から2011年12月期まで、1:3の合併比率を考慮して決算短信の数値を3で除しています。
決算期 | 1株当たり利益(円) | 1株当たり配当(円) | 配当性向(%) |
---|---|---|---|
2007年12月 (上場前) | 11.39 | 1.00 | 8.7 |
2008年12月 | 14.38 | 2.00 (普1.33、記0.66) | 13.9 |
2009年12月 | 50.46 | 2.66 | 5.2 |
2010年12月 | 24.34 | 3.00 | 12.3 |
2011年12月 | 18.21 | 3.66 | 20.1 |
2009年12月期は、固定資産売却益などの多額の特別利益を計上したことから、1株当たり利益は突出しています。
2010年12月期においても前期ほどではありませんが、千秋商事と芙蓉総合開発を吸収合併したことによる負ののれん発生益を特別利益に計上したことで、1株当たり利益は押し上げられています。
特別利益による1株当たり利益の増減はありましたが、リーマンショックを受けても配当金は減額することなく増配を続けていました。
次に合併後のヒューリック(3003)の業績と配当です。
決算期 | 1株当たり利益(円) | 1株当たり配当(円) | 配当性向(%) |
---|---|---|---|
2012年12月 | 22.31 | 4.50 | 20.1 |
2013年12月 | 27.01 | 6.50 | 24.0 |
2014年12月 | 37.72 | 10.50 | 27.8 |
2015年12月 | 52.75 | 15.50 | 29.3 |
2016年12月 | 53.00 | 17.00 | 32.0 |
2017年12月 | 64.38 | 21.00 | 32.6 |
2018年12月 | 75.18 | 25.50 | 33.9 |
2019年12月 | 88.93 | 31.50 | 35.4 |
2020年12月 | 95.23 | 36.00 | 37.8 |
2021年12月 | 101.09 | 39.00 | 38.5 |
2022年12月 | 104.00 | 42.00 | 40.3 |
2023年12月(予) | 113.70 | 46.00 | 40.4 |
1株当たり利益は増益を続け、配当性向を徐々に上げながら1株当たり配当金も毎期増配を続けています。
上場した2008年の増配から数えて15期連続で増配していて、今期も増配予想で16期連続増配となりそうです。
株主優待もある
12月31日現在で300株以上を保有している株主を対象に株主優待を実施しています。
優待内容は3,000円相当のグルメカタログギフトで、3年間以上継続して300株以上保有している株主は2点選ぶことができるので6,000円相当の商品が貰えることになります。
ただ、僕個人的にはプライム上場のために株主数云々っていう規模の会社ではないので、優待は廃止してもらっても良いかなと思っています。
ヒューリック(3003)のまとめ
以上、ヒューリックについて見てきました。
どうです?安定した不動産賃貸が中核のヒューリック。好きになりましたか?
僕はJ-REITにも投資していますが、不動産賃貸が営業利益の半分を占めるヒューリックはJ-REITと株式の中間のような存在だと考えています。
安定した事業構造でリーマンショックをも乗り越えて増配を続けるヒューリック。
これからも買い増ししていきます! (๑و•̀ω•́)و✧