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平和不動産リート投資法人(8966)の特徴・投資方針・実績を紹介!

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証券取引所ビルの大家さん、平和不動産(8803)がスポンサーの複合型J-REITです。

そんな平和不動産リート投資法人について紹介します!

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スポンサー・資産運用会社・格付

スポンサー平和不動産
資産運用会社平和不動産アセットマネジメント
格付AA- / 安定的(JCR)
資産運用会社の株主出資比率
平和不動産100%

平和不動産リート投資法人の特徴

平和不動産リート投資法人は、東京23区を中心としたオフィスと住宅の複合型J-REITです。

スポンサーの平和不動産は、東京、大阪、名古屋、福岡の各証券取引所ビルのオーナー企業で、ビル賃貸事業だけでなく、創業の地である日本橋兜町を始めとした再開発事業、リートへの供給を視野に入れた賃貸マンションの開発も行っています。

平和不動産はスポンサーとして、平和不動産グループが保有又は開発する物件の売却に関する優先交渉権の付与、仲介物件に関する優先的な情報提供、プロパティ・マネジメント業務などを提供します。

セイムボート出資として、平和不動産が投資口の13.59%を保有しています。

平和不動産リート投資法人は「運用資産の着実な成長」「中長期的な安定収益の確保」を基本理念としており、東京区部への集中投資、多数の物件への分散投資による「戦略的なポートフォリオの構築」、「平和不動産とのスポンサーシップ」により基本理念の実現に向けて取り組んでいます。

合併に伴う負ののれん発生益に由来する一時差異等調整積立金を始め、「あらゆるツールを活用して内部留保の拡充を行う」としている点が特徴です。

積み上がった内部留保は、災害や大規模修繕などの一時的費用や売却損へ充当する方針で、分配金の安定化につながります。

投資方針(ポートフォリオ構築方針)

用途

用途割合
オフィス原則50%(30~70%)
住宅原則50%(30~70%)
例外的資産5%以内

オフィスと住宅へ原則50%の割合で投資する方針です。

2021年5月31日時点のポートフォリオは、オフィスが45.0%、住宅が55.0%となっています。

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投資エリア

投資エリア割合
東京23区60~100%
首都圏0~40%
その他地域30%以内

投資エリアは東京23区に60~100%、首都圏(23区を除く東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)に0~40%、その他地域に30%以内で投資する方針です。

2021年5月31日時点のポートフォリオは、東京23区に69.3%、首都圏に9.3%、その他地域に21.5%となっています。

資産規模・1口当たりNAV推移

上場からの資産規模と1口当たりNAVの推移は下のグラフのとおりです。

2010年5月期までは合併前のクレッシェンド投資法人の数値です。

平和不動産が単独スポンサーになってからは、資産規模と1口当たりNAV共にじわじわと右肩上がりになっています。

平和不動産リート投資法人(8966)資産規模、1株当たりNAV推移

「1口当たりNAV」とは

NAVはNet Asset Valueの略で、含み損益を反映させた時価の純資産のこと。これを発行済投資口数で割ったものが1口当たりNAVです。
また、投資口価格を1口当たりNAVで割ったものをNAV倍率と言い、株式のPBRに相当します。

直近10期(5年)の資産規模と1口当たりNAVは下記のとおりです。

決算期資産規模(億円)1口当たりNAV(円)増減率
‘16.111,628106,4863.3%
‘17.51,666110,7204.0%
‘17.111,663114,8163.7%
‘18.51,654118,7123.4%
‘18.111,681121,4722.3%
‘19.51,731126,1103.8%
‘19.111,747129,0842.4%
‘20.51,787130,0380.7%
‘20.111,780131,5921.2%
‘21.51,841134,6912.4%

「NEXT VISION」として、資産規模3,000億円を掲げています。

1口当たり分配金・1口当たりFFO推移

上場からの1口当たり分配金と1口当たりFFOの推移は下のグラフのとおりです。

こちらも2010年5月期までは合併前のクレッシェンド投資法人の数値です。

リーマンショックの影響により大きく落ち込んだ後、平和不動産が単独スポンサーになってからは、順調に回復してきています。

平和不動産リート投資法人(8966)資産規模、1株当たり配当金、1株当たりFFO推移

「1口当たりFFO」とは

FFOはFunds From Operationの略で、当期純利益から不動産売却損益を差し引き、減価償却費を足したもので、賃貸収入からどれだけのキャッシュが得られたかを表す指標のこと。これを発行済投資口数で割ったものが1口当たりFFOです。
また、投資口価格を1口当たりFFOで割ったものをFFO倍率と言い、株式のPERに相当します。

直近10期(5年)の1口当たり分配金と1口当たりFFOは下記のとおりです。

決算期1口当たり分配金(円)増減率1口当たりFFO(円)増減率
‘16.111,8844.2%2,7852.6%
‘17.52,0177.1%2,9295.2%
‘17.112,0541.8%2,9721.5%
‘18.52,30012.0%2,908-2.2%
‘18.112,3502.2%3,0725.6%
‘19.52,4253.2%3,1893.8%
‘19.112,5003.1%3,2000.3%
‘20.52,5502.0%3,3715.3%
‘20.112,6805.1%3,336-1.0%
‘21.52,8004.5%
‘21.11(予)2,850
‘22.5(予)2,850

「NEXT VISION」として、 1口当たり分配金3,300円を掲げています。

公募増資(PO)・第三者割当増資履歴

利益のほとんどを分配するJ-REITにとって、増資は成長するための重要なエンジンになります。

上場からの公募増資、第三者割当増資の履歴は下記のとおりです。

平和不動産リート投資法人(8966)公募増資、第三者割当増資履歴

2007年5月期には、モルガン・スタンレー・グループとの事業協力を機に280億円もの第三者割当増資を行っています。

2021年11月期には約5年半ぶりとなる公募増資を行い、87億円で4物件を取得しています。

沿革

2002年1月クレッシェンド投資法人設立
2005年3月東京証券取引所に上場
2009年7月継続企業の前提に関する注記の記載
2009年10月平和不動産が単独スポンサーに
2010年1月継続企業の前提に関する注記の記載解消
2010年10月ジャパン・シングルレジデンス投資法人を吸収合併
平和不動産リート投資法人に商号変更

上場時は平和不動産もスポンサーの一角でしたが、クレッシェンド投資法人の資産運用会社であるカナル投信は、当時の代表取締役の轉充宏氏が筆頭株主となっていました。

平和不動産が単独スポンサーに

リーマンショック後の金融情勢から経営危機に陥っていた2009年10月、平和不動産に対して30億円の第三者割当増資を行い、資産運用会社の株式も轉充宏氏が平和不動産へ全株式を譲渡して平和不動産が単独スポンサーとなっています。

これによって経営危機を脱することとなりました。

ジャパン・シングルレジデンス投資法人(8970)を吸収合併

ジャパン・シングルレジデンス投資法人は、2005年7月に上場した単身者用居住施設を主な投資対象としたJ-REITです。

スポンサーは、ダーウィン( → インボイスRM → 現:アパマンショップサブリース)、リーマン・ブラザーズ・インベストメンツ・ジャパン・インク、クリードでした。

その後、クリードが撤退し、ダヴィンチ・アドバイザーズ(現:DAホールディングス)が参画しています。

ジャパン・シングルレジデンス投資法人もリーマンショックの影響で経営が厳しくなり、体制の再構築が課題となったため、 2010年10月にクレッシェンド投資法人との合併に至りました。

平和不動産リート投資法人のまとめ

  • スポンサーはビル賃貸事業を主力とする不動産会社の平和不動産。
  • 東京23区に重点投資するオフィスと住宅の複合型J-REIT。
  • 保有物件数は100件を超えていて、分散が効いたポートフォリオ。
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