株式会社ハードロックマンは投資型クラウドファンディングへ投資を行うクラウドファンディング投資事業へ再参入することを決定しましたのでお知らせします。
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第1次参戦からこれまでの経緯
株式会社ハードロックホールディングスは2016年にHRソーシャルレンディング株式会社を設立し、クラウドファンディング投資事業を開始しました。
しかし、度重なる事業者の不正行為、杜撰な管理体制により返済遅延、大きく元本割れするなど、HRソーシャルレンディング株式会社は大赤字を計上し、多額の不良債権を抱える状態となりました。
2018年12月にはHRソーシャルレンディング株式会社を清算し、クラウドファンディング投資事業からの撤退を決断するに至っています。
その後は株式会社ハードロックマンに事業を承継し、新規投資は控えるとともに正常投資先からの元本償還を待つといった状況でした。
この度、クラウドバンクから最後のファンドの償還があり、正常投資先の債権残高は0円となりました。さらに、期限の利益喪失となっているTrust Lending、クラウドリース、ガイアファンディング、グリーンインフラレンディング、クラウドクレジットの不良債権の減損処理を行い(心の中で)、投資型クラウドファンディングの残高は0円としました。
これを機に、投資先を厳選しつつ、クラウドファンディング投資事業へ再参入することとしました。
投資基準の設定
再参入にあたっての投資基準は下記のとおりです。
- 上場企業(TOKYO PRO Marketを除く)もしくはその子会社が運営する不動産投資型クラウドファンディングへの投資を基本とする。
- ソーシャルレンディングへの投資については、上場企業もしくはその子会社が運営もしくは運用するもので、融資先が何者か判断できるファンドに限り厳選して投資を行います。
投資先選定にあたっては、過去の経験から上場企業という点を最重要視します。
投資対象とする不動産投資型クラウドファンディング、投資することができるソーシャルレンディングは下記のとおりです。
不動産投資型クラウドファンディング
Jointo α
Jointoα(ジョイントアルファ)は東証一部上場の穴吹興産(8928)が運営しています。関東から九州まで支店を持つ穴吹興産だけあって、東京だけでなく関西や四国、九州などの物件を対象としたファンドも多く取り扱っています。
優先劣後方式を採用していて、劣後出資比率は30%と高めの水準で安全性の向上を図っています。
利回りは3.2%~3.8%です。
Rimple
Rimple(リンプル)は東証一部上場企業のプロパティエージェント(3464)が運営しています。ファンドは東京23区の区分マンションを2~3件組み合わせている点が特徴です。
優先劣後方式を採用していて、劣後出資比率は30%と高めの水準で安全性の向上を図っています。
利回りは3.5%~3.9%です。
property+
property+(プロパティプラス)は東証一部に上場する飯田グループホールディングス(3291)傘下の一建設の子会社、リビングコーポレーションが運営しています。
property+の特徴はマスターリース契約によって賃料収入が保証されている点です。
対象物件が空室になった場合でも、マスターリースによって賃料が入ってくる仕組みです。
さらに優先劣後方式も採用していて、リスクの低減が図られています。
利回りは3.5%、キャンペーンファンドでは10%のものもあります。
TREC FUNDING
TREC FUNDING(トレックファンディング)は東証一部上場のトーセイ(8923)が運営しています。
TREC FUNDINGの特徴はトーセイではなくSPC(特別目的会社)が主体となって事業を行う点です。
これによってトーセイの倒産リスクから隔離される仕組みです。
さらに優先劣後方式も採用していて、リスクの低減が図られています。
ただ、2020年9月に第1号ファンドの募集を開始してから2つのファンドしか募集されておらず、開店休業状態となっています。
B-Den
B-Den(ビデン)は東証一部上場のビーロット(3452)が運営しています。
優先劣後方式を採用していて、これまでに3つのファンドが募集されていますが、劣後出資割合は16%~57%とファンドによって大きな幅があります。
利回りは2%です。
大家.com
大家.comは東証二部に上場するミライノベート(3528)の子会社、グローベルスが運営しています。東証二部に上場するJトラスト(8508)の子会社である日本保証の買取保証が付いているファンドが特徴的です。
この買取保証により、元本毀損リスクの軽減が図られています。
さらに優先劣後方式を採用していますが、劣後出資割合は3%~70%となっており、ファンドによって大きく異なっています。
利回りは4%~5%です。
信長ファンディング
信長ファンディングはJASDAQスタンダード及び名証二部に上場するウッドフレンズ(8886)が運営しています。
名古屋市に本社を置くウッドフレンズだけあって、愛知県や岐阜県の物件を対象としたファンドが募集されています。
優先劣後方式を採用していて、劣後出資割合は20%となっています。
利回りは5.3%~5.5%です。
A Funding
A funding(エーファンディング) はマザーズ上場のAMBITION(3300)が運営しています。東京都と神奈川県の区分マンションを対象としたファンドが募集されています。
優先劣後方式を採用していて、劣後出資比率は30%と高めの水準で安全性の向上を図っています。
利回りは、A fundingでは年利ではなく出資額に対しての分配割合が表示されていて、4.5%~5%です。
RENOSYクラウドファンディング
RENOSYクラウドファンディングはマザーズ上場のGA technologies(3491)が運営しています。
このページで紹介している他の業者と違うのが、小規模不動産特定共同事業者だということ。
不動産特定共同事業者とは違って、小規模不動産特定共同事業者には「投資家からの出資総額が1億円以下」という規制があります。
そのため1億円を超えるような物件はそもそも募集することができず、RENOSYでは2,000万円前後の区分マンションが投資対象となっています。
優先劣後方式を採用していますが、ファンドごとにその割合は異なります。
利回りは4%です。
タスキFunds
タスキFundsはマザーズに上場するタスキ(2987)が運営しています。
2020年12月に第1号ファンドが募集されたのみで、現在まで第2号ファンドの情報はありません。
優先劣後方式を採用していて、第1号ファンドの劣後出資割合は64%、利回りは10%でした。
ソーシャルレンディング
bitREALTY
bitREALTY(ビットリアルティ)は東証一部上場の野村総合研究所(4307)とケネディクスが設立したビットリアルティが運営しています。
bitREALTYはソーシャルレンディングではなく、GK-TKスキームを使った不動産小口化商品です。
運営するビットリアルティから倒産隔離されたSPC(特別目的会社)である合同会社(GK)がメザニンローン・ジュニアローン債権を取得し、投資家は匿名組合(TK)出資として投資します。
利回りは3.4%~3.6%です。
CRE Funding
CRE Fundingは東証一部上場のシーアールイー(3458)が運用し、運営は非上場のFUELが行っています。物流不動産に特化していて、シーアールイー子会社のCREアライアンスがファンドを組成し、物流不動産を取得する合同会社に貸し付けて得られた利息を投資家に分配します。
ローンにはシーアールイーの保証が付けられていて、元本毀損リスクを低減しています。
利回りは2.5%~3%です。
DL FUNDING
DL FUNDINGは東証一部上場のディア・ライフ(3245)が運営し、運営は非上場のFUELが行っています。
ディア・ライフ子会社のDLファンディングがファンドの組成を行い、その資金をディア・ライフに貸し付けます。
ディア・ライフは不動産事業収益等から元金・利息を支払い、得られた資金を投資家へ分配する仕組みです。
ディア・ライフが取り扱う不動産は、ほとんどが東京23区、駅徒歩10分以内で東京一極集中の戦略をとっています。
利回りは2.2%です。
J.LENDING
J.LENDING(ジェイレンディング はJASDAQスタンダードに上場するJALCOホールディングス(3300)の子会社、ジャルコが運営しています。ジャルコは貸金業を本業として営んでおり、J.LENDINGの投資先となる事業者は、 ジャルコの貸金事業において取引実績のある事業者の中でも、信用力の高い事業者のみで構成されているとのことです。
さらに安全性を最優先に考え、借主の事業者よりも、十分な担保・保証があること、デフォルトリスクが低いことを重視して投資家目線で案件を組成するとしている点も特徴です。
だからといって盲信することなく、案件の内容をしっかりチェックして投資判断をすることが投資家には求められています。
利回りは4.5%~8%です。
OwnersBook
OwnersBook (オーナーズブック)はマザーズ上場のロードスターキャピタル(3482)が運営しています。不動産を担保としたローンに投資する不動産特化型クラウドファンディングです。
全てのファンドで不動産担保付き、さらにLTV(Loan to Value)80%以下を基準とすることにより、担保不動産売却時の市場変動による価格下落リスクを低減しています。
利回りは3%~5%です。
COOL
COOL(クール)はマザーズに上場するZUU(4387)の子会社、COOLが運営しています。COOLで募集された過去の案件は、上場企業やその子会社が借り手となっているものが多い点が特徴です。
そうではない案件では担保がしっかりしていたり、日本保証の保証付きだったりする案件が多く、元本毀損リスクの低減が図られています。
利回りは4%~4.5%です。
Funds
Fundsは非上場のファンズが運営しています。非上場企業の運営ですが、Fundsのスキームは上場企業やその関連会社がファンドを組成して、関連会社に貸し付けるもので、ファンド組成者と借り手は同じ上場企業グループの会社になります。
投資家はファンドを組成する上場企業に資金を貸し付けているようなものです。
そのため、投資家が負う事業者リスクはFundsではなく、上場企業の事業者リスクということになります。
これまでにインテリックス(8940)、霞ヶ関キャピタル(3498)、ウェルス・マネジメント(3772)、フェイスネットワーク(3489)、ムゲンエステート(3299)など、数多くの上場企業がファンドを組成しています。
利回りは1%~3%です。
FUELオンラインファンド
FUELオンラインファンドは非上場のFUELが運営しています。非上場企業の運営ですが、Funds同様にファンドの組成を上場企業やその子会社が行い、同グループの企業に貸し付けるものがあります。
これまでに日本商業開発(3252)、エー・ディー・ワークス(2982)がファンドを組成しています。
りまわりは2%~5%です。
安全第一だけど、やっぱり利回りも欲しい
設定した投資基準を厳守しつつ、利回り星人の僕はやっぱりある程度の利回りが欲しい。
ということで、利回り3%以上を目安として投資したいと思います。
以前は利回り8%とか10%とかのファンドに投資して、実質利回り-90%とか-97%とかになりました。
過去の失敗からそこまでは求めないとしても、1%や2%だとどうしても低く感じてしまう。
ぎりぎり3%なら…って感じです。
ただ、あくまで僕のメインの投資は株式とJ-REIT。
クラウドファンディングはサブの位置付けで投資していきたいと思います。
今後はクラウドファンディング投資も株式・J-REITと同様、投資状況を公開していきますのでお楽しみに!